My Groove Your Move

〜偏愛的ディスクレビュー Ver.2〜


ジャズ、クラシック、ロック、ソウル、R&B。 ジャンルや新旧にとらわれず、おすすめ盤を紹介します。
2005/11/28//Mon. 02:47
 テレビの影響というのはやはり大きいようで、アクセス解析を見てみると「越路吹雪」で検索をかけている人たちが多いようだ。特にテレビドラマ「女の一代記」が終わった後は。

 俺もあのドラマは見た。越路さんと同じ宝塚出身の天海祐希が主演であったが、脚本のせいか演者のせいか、あまり感動はしなかった。

 ただ一点、ドラマの中で越路さんが「愛の讃歌」を歌うことを勧められたとき、「日本語の歌詞でないと歌いたくない。フランス語だと歌詞の意味が伝わらなくて不親切だと思う」という場面が一番印象的であった。これが機縁になって越路さんの歌う外国の歌のほとんどを岩谷時子さんが訳すことになったんだね。俺はてっきり時代背景でレコード会社から要請されて訳しているのかと思った。越地さん本人の意思だったとは。日生劇場のリサイタルDVDで、「センチメンタル・ジャーニー」や「セントルイス・ブルース」といったジャズの曲を歌っていたが、それらにも日本語の訳詞がつけられていた。越路さんの意思にずっと応え続けて素晴らしい歌詞を生み出してきた岩谷さんも凄い。「煙が目にしみる」なんて、いい訳詞だ、ほんと。

 今度の恋は 本気なの
 あなたたちには 分からない恋なのよ
 恋はいつも めくらよと
 言われても あたしには分からない

 こんなに愛していた 二人なのに
 それがその恋さえ今は消えて
 友達に笑われて なぜかしら
 アア 煙が目にしみる

 (作詩:岩谷時子)

 リサイタルDVDに関しては、11月21日の記事で少しだけ解説したのでそちらも是非参照ください。

 その後いきつけのレンタル屋に赴いたところ、越路さんの4枚組ボックス・セットを発見。すぐさま借りてきた。80曲入りで代表曲のほとんどが網羅されていて音も綺麗だ。恐らくきちんとしたマスタリングを施してあるのだろう。曲目は多すぎるのでリンク先を参照ください。

B00007GRD2愛の讃歌
越路吹雪

東芝EMI 2003-01-22
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 ブックレットには収録曲全ての歌詞と年表、曲タイトルのインデックスがついているのだが、録音日時が記載されていないのが惜しい。恐らく年代順位収録されているのだろうが、せっかく年表をつけたのだから、どういう活動をしているときにどういう歌を歌ったのかということが分かれば、もっと越路吹雪の世界に入っていけると思う。

 またこれだけのブックレットを作るのであれば、もう少し頑張って、各曲の解説、録音時のエピソード、岩谷時子さんのコメントなどを載せて読み物としてもう充実したものに欲しかった。音も綺麗だし収録曲違いのベスト盤を何枚も買うよりかはリーズナブルではあるのだが。他のベスト盤は資料的にはどうなんだろう? 持っている人がいれば是非内容をお聞きしたい。

 ボックスの中で何度聴いてもいいのが「誰もいない海」。ストリングとトランペットをうまく使ったアレンジに越路吹雪の「重くて軽い」歌声が泣かせる。そう、この曲での越路さんの歌声は「重くて軽い」のだ。このニュアンス、分かってもらえるだろうか。

 そしてやっぱり「愛の讃歌」。このボックスでは1枚目の最初と4枚目の最後に入っているが両者は別録音。恐らく最初の「愛の讃歌」が初録音(モノラル)、最後の方(ステレオ)は年表に記載されいている1969年(昭和44年)発売のシングルからだろうか。最初の録音はエディット・ピアフを彷彿とさせる歌い方であるが、最後の方はピアフの影は見えない。どこからどう切っても越路吹雪だ。素晴らしい。

 来年3月には池畑慎之介による舞台「越路吹雪物語」が再演されるという。ネットで検索したところ、「ピーターこと池畑慎之介さんと花のページ」というサイトに舞台のレポートが詳しく記載されているので、興味のある方はご参照あれ。俺も見に行きたいなぁ。


2005/10/05//Wed. 02:26

憂歌団「気分」(1984)



気分 - 憂歌団
 思い入れのあるアルバムというのはあまり聴かなくても手放したくないものだ。先日紹介したジョニ・ミッチェルの「ブルー」もそうだったが、この憂歌団のアルバムも10年以上、下手したら20年近く聴いていなかった。買ったのはまだ中学生が高校生だったと思う。何で買ったのかは忘れた。多分テレビかラヂオで「ザ・エン歌」がかかっているのを聴いたか、当時ギターを持っていたので内田勘太郎のギターに聴き惚れたのだろう。

 憂歌団はこれと「生聞!59分」しか持っていない。この後発売されたアルバムを追っかけてみたが、このアルバムや「生聞!59分」のような、ブルースや演歌といった「濃い」音楽から彼らは離れてしまって期待を裏切られたような気がして追っかけるのをやめた記憶がある。

 帯とジャケット正面には「気分」というタイトルの「気」の字が旧漢字になっていて懐古趣味的な雰囲気をかもし出している。内容的にも、聴いていると終戦直後のガード下の飲み屋かキャバレーにいるような気にさせられる曲が多い。その筆頭が「ザ・エン歌」で、発売当時「よくこんな大胆なタイトルにしたもんだな」と思ったものだ。

 
紫色の夕暮れが 心濡らす頃
 オレはおまえと二人 一杯飲み屋
 ビールにしようかお酒にしようか それともショーチュー
 グッとグラスをほせば ああいい気持ち
 
 酔っ払ってゆうのじゃないけれど オレはおまえと
 オレはおまえといれば それで天国
 だからこのまま 今夜はふたり


 今禁酒中なのだが、一杯飲みたくなってきた(笑)。

 改めてアルバム全体を聴いてみると、「濃い」音楽だけではなく夏を意識したリラックス・ムードの曲がいくつかある。レゲエの「気分ヲ変エテ」、スチール・ギターを使ってハワイアン風にアレンジしたカントリー「Good Morning Sun」、ストリングスがからむ「引き潮」。

 憂歌団は後にこの路線を推し進めて「サマー・なんとか」というアルバムをだしたが、タイトル失念。多分俺はこの路線があまり気に入らなかったので深追いしなくなったのだろう。だが「濃い」曲の合間にこういったゆったりとした曲がかかると、非常に落ち着ける。たまには「気分ヲ変エテ」こういったアルバムを聴くのもいい。

 うーん、やっぱり、酒が飲みたくなってきた。どうしよう……

1. Honey Honey Baby
2. Boy, My Boy
3. 踊り娘ブギウギ
4. 気分ヲ変エテ
5. 上海ラプソディ
6. ナイフ
7. どす黒いやつ
8. ザ・エン歌
9. Good Morning Sun
10. 引き潮


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    Author:rollins1581
    通称: 「R」 または 「アール」

     好きな音楽を聴いているうちに様々なジャンルを聴いていることに気づきました。最近はジャズが中心ですが、かなり節操ありません(笑)。どちらかというと最近の音楽よりも昔の音楽が好みです(80年代以前)。HNはソニー・ロリンズの「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」からとりました。

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