2008/03/26//Wed. 01:54
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自慢じゃないがピアノ・トリオは苦手だ。特に新録音・新盤のピアノ・トリオは数が多すぎてどれを選んだらいいのかわからなくなる。ピアノというのは基本的に音色が変わらないからピアニストの特徴がつかみ難いのだ。
苦手な理由はもうひとつある。行きつけのCD屋にはピアノ・トリオ・コーナーがある。単なるピアノ・トリオのコーナーではない。寺島康国氏が推薦する盤ばかりを集めているコーナーで、片隅に氏の本が2、3冊、参照用にぶら下がっている。そんなに寺島贔屓でいいのだろうか?という疑問が湧いてくる。
好感が持てるのは商品タグに一枚一枚にコメントを沿えてCDを陳列しているディスク・ユニオン新宿ジャズ館。以前はタグに説明なんてなにも書いていなかったのに、しばらく足を向けていない間に入ったのだろう見知らぬ店員が暇を見て決して綺麗とはいえない字で二言三言コメントを書き込んでいる。
フレッド・ハーシュ・トリオは全く知らなかった。件のジャズ館に入ったらこのCDがかかっていた。最初はありふれたビル・エヴァンス風の「オシャレな」ピアノ・トリオだろうと何気なく聴き流していたのだが、時間のたつうちに「おお、何だこれ?」と思い始めた。
クールで透明感があり時に叙情的なのだが、いつの間にかテンポが急激にアップしてエキサイティングになる。そうかと思うとまた静謐な雰囲気に戻り、はたまた前衛的な匂いのする曲を演奏し始める。しまいにはモンク風の演奏まで飛び出してきた。
気になったのでカウンターに行ってかかっているCDを見せてもらおうとしたところ、店員がコメントを書き込んでいる最中だった。「急激に変化するリズム、天才的ドラミング」。確かそう書いていた。ジャケットを手に取り曲目を見ると、「モンク風」と感じたのは間違いではなく実際に2曲、モンクの曲を演奏している。
面白いのはそこだけではない。"You And The Night And The Music" や "How Deep Is Ocean" といった有名なスタンダードがあるにもかかわらず、全く原曲を感じさせない演奏だったのだ。
メンバーの誰一人として知っていたわけではない。かといって大手のレコード会社が出しているものでもない。それでも買わせる何かがこの盤にはあった。
調べてわかったのだが、フレッド・ハーシュという人、新人ではなくかなりのベテランらしい。CDも何枚も出ている。にもかかわらず日本盤では出ていないようだ。恐らく上記の「寺島派」CDショップにも置いていないだろう。
こういう優れた盤があまり紹介されないというのはちょっと悲しい。それとも俺がジャズ誌を細かくチェックしていないからだろうか。その辺はよくわからんが。
話を演奏に戻そう。ベースは芯のあるしっかりした音でドラムと共に変幻自在のリズム感を見せる。ベース・ラインをおかずにしてメシが食えそうだ。ドラムはユニオンの店員が書いていたように天才的。スロー・テンポもブラシ・ワークもハードな演奏もお手のものといった感じで難なくこなす。中心のハースはさらに天才的だ。紡ぎ出す旋律がどこに向かうかわからない。そこがスリリングでたまらないのだ。彼の演奏に呼応するドラムとベースも尋常ではない。ピアノ、ベース、ドラム、どこに耳を向けても刺激的な音が流れてくる。できれば耳が3つ欲しいくらいだ。
聴けば聴くほど面白くなるアルバムだ。ジャズは今まで旧譜ばかり聴いていたが、近年のアルバムも捨てたものではないと感じると共に、もっともっとこのようなアルバムが紹介されてもいいのではないか、と思った。
最近ジャズに刺激を感じなくなった人、お薦めです。はい。
1. So In Love
2. Rhythm Spirit
3. Heartland
4. Galaxy Fragment / You and the Night and the Music
5. Boo Boo's Birthday
6. Change Partners
7. How Deep Is The Ocean
8. Gravity's Pull
9. Andrew John
10. Misterioso
Fred Hersch (p), Drew Gress (b), Nasheet Waits (ds)
Recorded December 4th and 5th, 2006
Palmetto Records PM 2124
【試聴サイト】
Palmetto Records
【Fred Hersch Web Site】
http://www.fredhersch.com/
<<Tommy Flanagan/John Coltrane/Kenny Burrell "The Cats" (1957) | ホーム | Michel Corboz / Faure: Requiem (1973)>>
これ、良さそうですね。
知らないミュージシャンって本当にたくさんいるんですよね。
結構、そういう人が来日して都内のライブハウスに出演していて、全然知らなくても見に行ったりしてます。
piouhgd URL 2008/03/27//Thu. 12:40 [編集]
piouhgdさんへ
このアルバム、結構面白いですよ〜。ちょっとキース・ジャレットの「スタンダーズ」あたりの雰囲気ににているかな?とも思ったのですが、キースはあまり聴かないので記事には書きませんでした(笑)
ベテランであるか否かを問わず、今まで知らなかったミュージシャンとの出会いって嬉しいですよね。新たな発見があって。
ほとんど知らないミュージシャンのライブに行くなんて、やっぱりpiouhgdさんらしく好奇心旺盛で活動的ですね。やっぱり音楽(特にジャズ)は生で聴くのが一番いいかもしれませんね。もちろん演奏がよくない場合もあるでしょうけど、それも肌で感じられるわけですから。
そういえばソニー・ロリンズの追加公演、出てましたねぇ。これも私の知らないうちに出てしまったので、何だか意欲がそがれてしまって...まだ買ってないんです。ファン失格ですな(笑)
rollins1581 URL 2008/03/27//Thu. 19:14 [編集]
おっ
こんにちわ。
『ピアノ・トリオは苦手だ』これって私の常套句です。
『〜は苦手だ』に著作権でも付けてもらって、著作権侵害や盗作で、そこらじゅう訴えまくろうかなぁ〜(笑)。
私はピアノ自体に好き嫌いが激しいのかもしれないと最近思ったりしています。それでも、やっぱりピアノ・トリオを聴く回数は極めて少ないです。
やっぱり『ピアノ・トリオは苦手だ』なのかなぁ〜(笑)。
falso URL 2008/03/29//Sat. 00:00 [編集]
こんにちわ。
『ピアノ・トリオは苦手だ』これって私の常套句です。
『〜は苦手だ』に著作権でも付けてもらって、著作権侵害や盗作で、そこらじゅう訴えまくろうかなぁ〜(笑)。
私はピアノ自体に好き嫌いが激しいのかもしれないと最近思ったりしています。それでも、やっぱりピアノ・トリオを聴く回数は極めて少ないです。
やっぱり『ピアノ・トリオは苦手だ』なのかなぁ〜(笑)。
falso URL 2008/03/29//Sat. 00:00 [編集]
ピアノ・トリオというもの
falsoさん、こんにちは!
>『ピアノ・トリオは苦手だ』これって私の常套句です。
そういえばそうでしたね。
訴えられたらどうしましょう?(笑)
>私はピアノ自体に好き嫌いが激しいのかもしれないと最近思ったりしています。
私も同様です。
ジョン・ライト(John Wright)のような割と黒っぽいピアノ演奏や
セロニアス・モンクは好きなのですが、それ以外はちょっと手が出にくいし、
聴いてもあまり好んで聴くようなピアニストがいないんですよねぇ。
あと、オスカー・ピーターソンや
falsoさんのお好みのエロル・ガーナーも好きですよ〜。
>やっぱり『ピアノ・トリオは苦手だ』なのかなぁ〜(笑)。
『苦手だ』と自分で書いていてこう言うのもアレなんですけど、
形態ではないんじゃないか、と思い始めました。
だって聴いて良ければそれでいいわけですから。
ジョン・ライトもモンクもガーナーもピーターソンも
トリオ形式でやってますし。
「ピアノ・トリオ」という言葉がバンド形態ではなくて
「オシャレで優雅な音楽あるいはそれを奏でる人たち」という
意味に自分でも無意識に捉えてしまっているようです。
世間的にもそういうイメージがあるような気がしてなりません。
あ、なんか凄く真面目に書いている自分に気付きました(笑)
rollins1581 URL 2008/03/29//Sat. 13:53 [編集]
falsoさん、こんにちは!
>『ピアノ・トリオは苦手だ』これって私の常套句です。
そういえばそうでしたね。
訴えられたらどうしましょう?(笑)
>私はピアノ自体に好き嫌いが激しいのかもしれないと最近思ったりしています。
私も同様です。
ジョン・ライト(John Wright)のような割と黒っぽいピアノ演奏や
セロニアス・モンクは好きなのですが、それ以外はちょっと手が出にくいし、
聴いてもあまり好んで聴くようなピアニストがいないんですよねぇ。
あと、オスカー・ピーターソンや
falsoさんのお好みのエロル・ガーナーも好きですよ〜。
>やっぱり『ピアノ・トリオは苦手だ』なのかなぁ〜(笑)。
『苦手だ』と自分で書いていてこう言うのもアレなんですけど、
形態ではないんじゃないか、と思い始めました。
だって聴いて良ければそれでいいわけですから。
ジョン・ライトもモンクもガーナーもピーターソンも
トリオ形式でやってますし。
「ピアノ・トリオ」という言葉がバンド形態ではなくて
「オシャレで優雅な音楽あるいはそれを奏でる人たち」という
意味に自分でも無意識に捉えてしまっているようです。
世間的にもそういうイメージがあるような気がしてなりません。
あ、なんか凄く真面目に書いている自分に気付きました(笑)
rollins1581 URL 2008/03/29//Sat. 13:53 [編集]
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